モノづくりにこめた想い
技×人 品質×矜持
1.品質へのこだわり
<確かな品質を実現するために>
1本のフルートを造り上げる事は子育てに似ています。人は誕生の瞬間から両親や家族、周囲の人に愛情をもって育まれ、成長し、成人を迎え社会に出ます。
フルートも最初の工程から社員をはじめ周囲の多くの人々によって、細心の注意と愛情を注ぎ込まれながら一本の楽器に育てられていきます。
出荷後には、プレーヤーの皆様にその力を引き出して頂き、信頼に応えられる社会人に成長していきます。すべての楽器がお客様のお気に入りの一本となる事を願いながら、工場では日々製作を続けています。
技 このために目指している工場の姿があり、この姿が実現できるよう社員全員が日々努力と研鑽を続けています。
人 工場における一番の基本を、安全とコミュニケーションに置いています。安全なくしては関係する人々の幸せや安定した品質は望めませんし、継続して良い商品をお客様にお届けする事もできません。
良好なコミュニケーションはより良い製品造りには欠くことができませんし、働き甲斐の基になる大切な風土と考えています。
心 その上で大切にしている事に「矜持を持ったモノづくりと品質」があります。この精神を常に持ち続け実践することで、妥協しないモノづくりによる高い品質の実現を目指しています。
育 実際に物を作るのは「人」です。フルートには、計測器による測定が難しい様々な特性があります、しかも、これらの特性は楽器の出来栄えを決定する重要な特性でもあります。
これらの特性を確実に造り込むのは「人」です。そのために、「技」を磨き続け、技術だけではない広い意味での「人材育成」も目指しています。
2.メイドインジャパンの矜持を込めて
<モノづくりの姿勢について>
目指す品質とは
お客様が手にしたミヤザワの一本は、どの楽器であってもご満足いただける品質である事を目指しています。
その為には二つの品質が必要と考えています。一つは、お客様のご要望に応えられ、お客様の期待を超える品質の高さであり、二つ目は一本毎の品質に違いがない事です。
世界中のどの国でも、どの楽器であっても、ご満足いただける楽器を提供する事を目指しています。
モノづくりで大切にしている
3つの事。
「技」の尊重と育成│人を大切に
計画的なローテーションによって、楽器の全体像や“ありよう”を理解し、個人の「技」の拡大と製造工程や笛の分かる人づくりを地道に進めています。「技」の向上には終点がありません。
機械加工の特徴を活用│人と機械の融和
機械加工の特徴を生かし高精度の部品を造ります。
機械の得意なことは機械に任せ、その分人が作りこむ作業を丁寧に行っています。
市場情報の迅速な取込み│改良とチャレンジ
お客様からのご意見やご要望を、速やかに商品や工程に反映できるよう日々改善・改良を積み重ねています。
矜持を持ってモノを作る
人の都合による妥協を廃し、楽器の事を最優先する姿勢で製造にあたっています。
このためにも、楽器全体の総合品質を勘案しながらの判断ができる人づくりが重要となります。
品質は工程で作りこむ
最終の検査で良/不良を選別するのでは無く、フルート製作が進行していくそれぞれの工程ごとに、責任をもって確実に品質を作りこんでいきます。階段を一つずつ確実に登っていくモノづくりです。
3.モノづくりの現場
<製造現場の紹介>
管体
原料の管にNC機械を使って穴をあけ、トーンホールの壁を作ります。
台座ポスト付け
管体に、台座とポストをハンダ付けします
鍵造り
いくつかのパーツで組上げたキィをトーンホールやポストに合わせます
研磨とメッキ
フルートの外観仕上げの工程です
仮組
キィの微調整やバネを取り付けます
タンポ付け
タンポを取り付けます
調整検査
楽器としての最終調整後、全数吹奏検査をして完成になります。
頭部管
原料の管にテーパー加工を施し、リップとライザを取付け磨き上げます。
4.こんな人たちでフルートを造っています
<社員の紹介>
音楽が好き、楽器が好き、フルートが好き、もの造りの仕事が好き、仕事の仲間が好き、そんな人達が働いています。出身地は全国に及び、地元出身者も多数います。
楽器の専門学校卒業生や、他業種から転換した人もいます。それぞれの知識や経験を仕事に生かしています。
多くの社員がフルートを吹きますので、社員によるフルートアンサンブルを結成しています。
地域から依頼があれば演奏を聴いて頂いています。
2017年12月には、会社のフルートアンサンブルで初めての演奏会を開催し、地元はもちろん遠方よりお越しいただいたお客様にも演奏を聞いて頂く事ができました。
社員の多くは、地域の音楽団体へ所属し私生活でも音楽生活を楽しんでいます。
すべての社員にとって、お客様からの声が“やりがい”となり、“次を目指す力”となっています。